三日坊主日記【酔生夢死】

星を継ぐもの [J・P・ホーガン]
　近未来、月面で発見された宇宙服を着た死体。一見人類と何も変わらないように見えたが、なんと、それは五万年前の死体だった！　どっぎゃーん！　という感じの話。調査が進むごとに少しづつ明らかになる謎、そして同時に発生する矛盾、深まる謎。謎解きに終始し、動きはえらく少ない小説ですが、最終的に得られる結論までの過程はまるで推理小説のような恥的興奮を与えてくれます。ハァハァ。いや、冗談はともかく、SFに知的興奮を求める人は迷わず読むべき小説かと思われ。っつーかめちゃめちゃおもしれえよこの野郎！
ガニメデの優しい巨人 [J・P・ホーガン]
　上記作品の直接の続編。木星の衛星ガニメデで発見された異星人の船の残骸。人類発生以前に、太陽系に進んだ科学文明を持っていたガニメアンと名付けられた彼ら巨人人種は、一体どこへ消えてしまったのか。ルナリアンや地球生物との関係は？　とまあ、前作と似た感じを期待出来なくもない作品なんですが、実際に異星人と遭遇して云々という感じなもんで、異星人との邂逅やその後のやりとりと、それでも解けない謎の解明が中途半端に融合したような小説ですかね。どちらの面においてもそれなりに楽しめるんですが、前作に比べると知的興奮度は格段に落ちてます。まあそんでも面白い小説には違いないんで、前作を読んだ人は読んでもよろしいかと。