バイト希望者:若造 vs 女子事務員
「あ~もしもしぃ? CatSoul(会社名)さん?」
「はい、そうです」
「ふ~ん、あんた名前なんつーの?」
「私ですか? 権俵(ごんだわら)と申しますが」
「あっそう。あのさぁ、あんたんとこバイト募集してんじゃん?」
「はい、しております」
「場所どこ?」
「鬼瓦町になります」
「鬼瓦町ってどこだよ。地名言われてもわかんねーよ」
「ええとですね、猫魂駅からですと……」
「あー、だめだめ。そんな説明されたってわかんねーから。地図ねえのかよ地図」
「求人情報誌に掲載されておりませんでしたでしょうか?」
「あるけどよ、こんな地図じゃわかんねーっつの。もっと細かい地図ねえの? FAXで送ってくれよ」
「……失礼ですが、アルバイトご希望の方でよろしかったですか?」
「あったりめえだろ。いいからさっさと送れよ」
「少々お待ちください」
内線(しゃちょー、バイト希望っぽい頭の足りねえ若造が電話かけてきてんですけどー、礼儀の「れ」の字も知らないって感じなんですよぅ。「場所わかんねえから地図送れ」なんて言ってて、まだ名前も聞いてないんですけどぉ)
内線(そんなヤツはいらん。断っておいてくれ)
内線(はーい)
「お待たせいたしましたぁ。大変申し訳ございません。今確認しましたところ、アルバイトの募集はすでに打ち切っておりまして……」
「(ガチャン! ツーツーツー)」
....
※ノンフィクションです(名称除く)。あと、バイト募集してる場合じゃねえだろっていう突っ込みもなしの方向で。まああれだ、大人の痴情ってヤツですよお嬢さんハアハア。
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