雪かき
 雪かきというのは、住んでいる土地によってはまったく縁のないことであろうが、私の住んでいるこの石川では至極当然に行われていることである。元々住んでいた仙台もわりと雪の降るところであったが、さすがに北陸はケタ違いだ。雪の降る日に半日も放置しておけば、スコップなしでは駐車場から車も出せないありさまだ。まあいわゆる豪雪地帯に比べれば、屋根の雪降ろしをしなくてもよい(ここでもするのかもしれないが、私の住んでいるアパートではやらない)程度であって、大したことはないのだろう。
 さて、アパートの駐車場から車を出す際に苦労するということは、当然学校の駐車場でも苦労をするわけだ。一日二日泊まり込んでいる学生などザラであるからして、そのような場合には車を掘り出すのも一苦労する。今日は、私は朝から夕方までとめていただけで、雪もさほど降っていなかったのでどうということもなかったのだが、帰ろうとする際に、車だか雪の塊だか判別のつかないほどの物体を前にして、途方にくれている学生をみかけた。恐らくは一年生で、まだ雪に慣れていなかったのだろう。これからスコップを持っている知り合いをあたるのも大変だろうと思い、車に常備しているスコップを持ち出して手を貸すことにした。さすがに完全に埋まってしまった車を掘り出すのには骨が折れたが、困ったときはお互いさまというか、雪かきなんぞは協力しあってやるのが当然であるからして、えっちらおっちらと車を出せるところまで作業を続けた。車の中に積んであったスコップを取り出すことに成功し、途中からは二人で作業をしたため、なんとか暗くなる前に作業は終了した。別れ際、車の中に積んであった缶コーヒーを差し出され、礼を言ってそれを受け取り、私は帰宅した。
 まあそれだけの話なのだが、学校の駐車場で必死こいて雪かきをしている学生を見かけたら、余裕があるなら手伝うくらいの心意気は持ちたいものだなあと、貰った缶コーヒーを飲みながら思った次第である。
2002.01.31 17:19 | pmlink.png 固定リンク | folder.png 日記 | com.gif コメント (0)
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