孤島の影男
 スタトレ(TNG)をとりあえず観終えたんですが、なんだか知らないけれども何かをする気力がわかない。速雄君にバッテリーは大丈夫かと聞かれてしまうぐらいに何もする気がしない。そんなわけで、今まで読まずにたまっていた本を、なんとなく手に取ったものからいくつか片付けておりました。
 ミヒャエル・エンデの「はてしない物語」と「モモ」。有名な児童文学で、文庫で出てたんで再読用に買ってみた。あと斎藤惇夫の「グリックの冒険」「冒険者たち」「ガンバとカワウソの冒険」も文庫で出てたんで。感想じみたことを書こうと思ってたけどめんどくなったんでやめ。とりあえずあれだ、ハリポタなんぞ読んでる暇があったらこれらを読んだらいいんじゃないのと言いたい。
 あとは乱歩の「孤島の鬼」と「影男」。この二つは読むの初めて。「孤島の鬼」は探偵小説+冒険物っつーかなんつーか、密室で殺された恋人の復讐のため事件を探るうちに恋人の出生の秘密やら何やらがどーたらで、寂れた島に渡って地下迷宮を探索してお宝ハケーン、新しい恋人もハケーンできゃっほーいという話。あんまりな紹介の仕方だけど、まあ大体そんな感じで結構面白かった。でもなんかあれだ、横溝正史の「八つ墓村」に、話の流れっつーか構成がそっくりじゃなーい? どっちが先か知らんけど。当時はこの手のが流行っていたのか? どっちも好きだからいいけど。いや、正直言うと「八つ墓村」の方が面白いんだけれどもね。あと、「影男」は……これはねえ、なんつーかねえ。様々な変名を用いて自分を可能な限り透明な存在とし、世間の裏を覗き見る影男が主人公で、彼の体験する怪しげな世界を楽しむという点では見るべき点もあるとは思うんだけれども、いきあたりばったりに書きたいことを書いたっつー感じで、全体としてのまとまりに欠けてるんだよねえ。「魔術師」「吸血鬼」「黄金仮面」あたりの明智物みたいな感じ。いや、いきあたりばったりっぷりは少年探偵団物(二十面相物)に近いかもしれない。まあお得意の猟奇趣味は存分に楽しめるんで、それが目当てなら問題ないんだけれども。
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