労多くして功少なし
(ろうおおくしてこうすくなし)
苦労が多いわりには効果が少ない。また、せっかく苦労してもそのかいがない。これだけ頑張ったのにと、愚痴の一つもこぼしたくなるような心境。
類語: 「骨折り損の
老驥櫪に伏すとも志千里に在り
(ろうきれきにふすともこころざしせんりにあり)
英雄は老いてなお大志を抱き続けるということ。「
同意語: 「
老少不定
(ろうしょうふじょう)
人の寿命は老人だから先に死に、若いから長く生きるというようには定まっていないということ。平均寿命はあくまでも統計上の命数。百歳の長寿を全うする者もあれば、二十歳にして
老成持重
(ろうせいじちょう)
老練でしかも慎重なさま。経験を積んでいて物事を慎重冷静に処理すること。
壟断
(ろうだん)
利益や権利を独り占めにすること。「壟断」は「龍断」とも書き、高い丘の切り立った所。ある商人が丘に登って市場を見渡し、市況を十分に把握することで利益を独占したという、『孟子・公孫丑下』の故事に基づく。
籠鳥雲を恋う
(ろうちょうくもをこう)
籠の中の鳥が、空の雲を恋しく思う。自由にあこがれること。また、遠く離れた故郷を懐かしく思うことのたとえ。
老当益壮
(ろうとうえきそう)
老年になっても、ますます盛んな意気を持って困難にも立ち向かうべきであるということ。
老馬の智
(ろうばのち)
経験の豊かな者は判断を誤らないということ。
同意語: 「老いたる馬は道を忘れず」
隴を得て蜀を望む
(ろうをえてしょくをのぞむ)
望みが一つかなうと、また別の望みが出てくる。人の欲望に限りがないことのたとえ。「
同意語: 「
類語: 「思うこと一つ叶えばまた一つ」
ローマは一日にして成らず
(ろおまはいちにちしてならず)
大事業は長年にわたる努力をしなくては成し遂げられないということ。「全ての道はローマに通ず」と言われたほど繁栄を誇ったローマ帝国も、一小都市国家から身をおこし、大ローマ帝国を築くに至るまでには、延々700年にも及ぶ長い苦難の歴史があったとして言う。“Rome was not built in a day.”
炉火純青
(ろかじゅんせい)
炉の火炎が純青になると温度も最高に達する。転じて学問や技芸が最高の域に達すること。名人の域に達するたとえ。
魯魚の誤り
(ろぎょのあやまり)
字形の似た文字の書き誤りを言う。『抱朴子・内篇・遐覧』に「書三たび写せば、魚は
同意語: 「
類語: 「
鹿死誰手
(ろくしすいしゅ)
天下は、まだ誰が統一するか不明。勝敗の決まらない状態をいう。
六十にして耳従う
(ろくじゅうにしてみみしたがう)
六十歳になるとさまざまな言を聞いても反発を感じないだけの心の余裕が生まれるということ。『論語・為政』の仲で孔子がその生涯を振り返って言ったことば(六十而耳順)。六十歳を「
六十の手習い
(ろくじゅうのてならい)
年を取ってから学問や芸事を始めること。六十歳になって字を習い始めるの意から。
同意語: 「八十の手習い」
六根清浄
(ろっこんしょうじょう)
眼、耳、鼻、舌、身、意の六根からくる、すべての迷いから抜け出て清浄になること。
論功行賞
(ろんこうこうしょう)
功績をあげたものに、それに相応した賞を与えること。
論語読みの論語知らず
(ろんごよみのろんごしらず)
書物の内容は理解しても、それを生かして実行することのできない人をあざけっていうことば。『論語』は『大学』『中庸』『孟子』と並ぶ四書の一つで、孔子の言行、弟子との問答、および弟子たちの問答などを収録した書。古来、儒教の聖典として尊重されてきた。『論語』をしたり顔で解釈するだけでは孔子の教えも空しい。
同意語: 「論語読みの論語読まず」
論より証拠
(ろんよりしょうこ)
物事を明らかにするには、あれこれと議論するよりも証拠を示す方が正確で早いということ。江戸系いろはがるたの一つ。刑事訴訟法にも「事実の認定は証拠によらなくてはならない」旨の明文がある。
同意語: 「論をせんより証拠を出せ」
類語: 「プディングの味は食べてみなけりゃ分からない」、「証拠は議論に勝る」