六日の菖蒲十日の菊
(むいかのあやめとおかのきく)
時機に遅れて役に立たないこと。五月五日の端牛の節句に用いる
同意語: 「十日の菊」、「
類語: 「夏炉冬扇」、「喧嘩過ぎての棒千切り」、「後の祭り」、「証文の出し遅れ」
無為徒食
(むいとしょく)
何もしないでただぶらぶらとして日を過ごすこと。働くこともせずに暮らすこと。
無為無策
(むいむさく)
何の対処・処置もないまま、ただ手をこまねいて見ていること。なにもしないこと。
昔千里も今一里
(むかしせんりもいまいちり)
類語: 「
昔とった杵柄
(むかしとったきねづか)
以前に鍛えた自慢の腕前。「
昔の剣今は菜刀
(むかしのつるぎいまはながたな)
時世に合わなくなったものは重んじられないということ。また、優れた人も年を取ると役に立たなくなるということ。昔は剣として使った刀も、使い古した今は菜切り包丁にしか使えないの意から言う。
同意語: 「昔の
無我夢中
(むがむちゅう)
物事に熱中して自分を忘れること。あることに心を奪われて夢中になり、他のことを一切気にかけないこと。
無芸大食
(むげいたいしょく)
才能・特技などが何もなく、ただ大食をすること。そういう人。
夢幻泡影
(むげんほうよう)
人生は夢や幻、泡や影のようにはかないものであるということ。
婿取り天上なし
(むことりてんじょうなし)
娘婿の家柄は、どんなに高くても高すぎることはないということ。婿の家格が高ければ、婿を迎えた家の格も上がる。
類語: 「婿は座敷から貰え嫁は庭から貰え」
虫がいい
(むしがいい)
自分勝手でずうずうしい。
虫が知らせる
(むしがしらせる)
予感がする。
類語: 「炊臼の夢」
虫が好かない
(むしがすかない)
何となく気に食わない。
虫が付く
(むしがつく)
娘に男ができる。
矛盾
(むじゅん)
つじつまの合わないこと。昔、
同意語: 「自家撞着」
矛盾撞着
(むじゅんどうちゃく)
物事の前後がくい違い、うまくつじつまが合わないこと。
同意語: 「自家撞着」
無常迅速
(むじょうじんそく)
万物が転変してやまないこと。人の世の移り変わりの非常に速いこと。
無常の風は時を選ばず
(むじょうのかぜはときをえらばず)
人の死はいつ訪れるとも分からないということ。無常の世に万物は生滅し、絶えず変化して定まることがない。風に花が散るように、人の命もはかなく尽きる。
同意語: 「無常の風」
虫を殺す
(むしをころす)
怒りを抑えて我慢する。
娘三人あれば身代が潰れる
(むすめさんにんあればしんだいがつぶれる)
娘が三人いると、その嫁入り支度のために財産がなくなってしまうということ。
同意語: 「女三人あれば身代が潰れる」、「娘三人持てば身代潰す」
類語: 「女の子三人あれば囲炉裏の灰もなくなる」、「娘出世に親貧乏」、「娘多きは貧乏神の宿」
娘に甘いは親父の習い
(むすめにあまいはおやじのならい)
父親はとかく娘を
無知蒙昧
(むちもうまい)
知識・知恵がなく、物事の道理がわからないこと。
棟折れて垂木崩る
(むねおれてたるきくずる)
上に立つ者がだめになると、その部下もそろって落ちぶれるたとえ。「棟」は屋根の一番高い所に渡してある木。「垂木」は棟木から軒まで渡してある屋根板を支えている木。
胸が裂ける
(むねがさける)
強く悲哀を感じる。
胸がすく
(むねがすく)
わだかまりがなくなる。
胸が潰れる
(むねがつぶれる)
ひどくびっくりする。
胸が塞がる
(むねがふさがる)
憂鬱になる。
胸に一物
(むねにいちもつ)
心中にある企みを持つこと。
同意語: 「腹に一物」
胸に迫る
(むねにせまる)
強く感動する。
胸に畳む
(むねにたたむ)
心に秘めておく。
胸を躍らせる
(むねをおどらせる)
心がうきうきする。
胸を撫で下ろす
(むねをなでおろす)
ほっとする。
無念無想
(むねんむそう)
無我の境地に入り、何も考えていないこと。
無病息災
(むびょうそくさい)
病気がなく健康であること。達者、元気でいること。
無味乾燥
(むみかんそう)
味わいや面白みがないこと。味もそっけもないこと。
無明長夜
(むみょうちょうや)
無明にとらわれて、真理に目覚めがたいことを、長い夜にたとえた語。
無用の長物
(むようのちょうぶつ)
あっても役に立たず、かえって邪魔になるもののたとえ。「長物」は長すぎて場所をとるばかりで用をなさないものの意。
無用の用
(むようのよう)
役に立たないように見えるものが、かえって大きな役割を果たしているということ。『荘子・人間世』に「人は皆有用の用を知りて無用の用を知ること
無欲恬淡
(むよくてんたん)
欲がなく、あっさりとしていて物にこだわらないこと。
無理往生
(むりおうじょう)
無理矢理に従わせること。強制的に承知・服従させてしまうこと。
無理が通れば道理が引っ込む
(むりがとおればどうりがひっこむ)
理に反する不正が世に通用するようになると、道理にかなった正義は行われなくなる。江戸系いろはがるたの一つ。
同意語: 「無理も通れば道理となる」
類語: 「権力が主人になれば、正義は召し使いに成り下がる」
無理難題
(むりなんだい)
道理に合わないいいがかり。できないことがわかっている問題や、とうてい承服できない条件。
無理無体
(むりむたい)
道理にかなっていないことを無理矢理に押し通すこと。