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スミレ博士の研究室 - [第一回]

天動説の世界

 さて、いかに低能なみなさんといえども、地動説などというたわけた説を信じてはいないと思います。しかし現実には、太陽の回りを地球が回っているなどという非常識なことを信じてやまない人々が多々存在するのです。
 そこで今回は、私が天動説について書いた論文を簡単にした形でみなさんにご紹介したいと思います。この論文は何故か学会には無視されてしまったもので、おそらく私の才能を恐れた愚か者どもの圧力がかかったのでしょう。毎度のこととはいえ、少々うんざりします。まぁ、いつの世でも天才は理解されないものです。

 さて、みなさん天動説と地動説はご存知ですね? 天動説は地球の回りを星々が回っているというもので、地動説は太陽を中心にして地球が回っているというものです。
 地動説論者が言うには、地球は球体であり、太陽という恒星の回りを回る惑星の一つであるということだそうです。ああ、なんという愚かな地動説論者よ。地球の天頂に住む人々はともかく、それ以外の場所に住む者はどうなるのでしょう。地球の真下に住んでいる人は落ちてしまうではありませんか。さらに地動説論者は地球は自転しているなどと言うのです。それでは地球の下に来た時、私たちは天井に張りついて生活しているのでしょうか。こんな無茶苦茶なことを言われてはさすがに温厚な私も黙ってはいられません。

 当たり前のことを言いますが、地球は平面です。板の上に大地があり、海があると思って下さい。海の水は板の端からこぼれ、そのこぼれた水は蒸発し、雨となって降り注ぎます。では、その板はどのように存在しているのでしょうか。まず大きなカメがいます。そのカメの上に四匹のゾウがいて、そのゾウ達が地球という板を支えているのです。カメが立っているのは何者かの掌の上で、何者かは反対側の手から星々を吊るしています。この何者かは現在のところ不明ですが、これを神と呼ぶ者もいます。これが私たちの世界です。

 このように言うと、地動説論者は、船がマストから先に見えてくるのは何故かと決まりごとのように聞いてきます。地球が丸いからこそマストから見えてくるのだと。まったく彼らの無知には困ったものです。光は粒子です。粒子には質量があり、重力に引かれます。つまり、船まで距離がある場合には、光が我々の目に届く前に落ちてしまうのでマストから見えてくるのです。アインシュタインとかいう狂人が光量子論(光は質量ゼロの粒子である)を唱えていますが、後に述べるように奴は所詮ソニーの機械人形なので本気にしてはいけません。大体船がマストから見えてくることから、光が質量を持った粒子であることは明らかです。

 そろそろ私の論文独自の話をしましょう。
 私たちの住む地球には多くの国が存在します。いえ、そう思わされています。実は、この地球には日本しか存在しないのです。日本列島以外の大陸など存在しません。そんな馬鹿なとお思いになるでしょう。たとえば、私の友人の一人がニュージーランドへ行きました。これは簡単です。彼は飛行機に乗った時点で睡眠ガスによって眠らされ、そのまま東北ニュージーランド村に連れて行かれたのです。また、初の宇宙飛行士となったガガーリンの「地球は青かった」という言葉をご存知でしょうか。これは明らかに麻薬中毒の症状です。麻薬中毒症の患者を使って私達をだましていたのです。
 当然、外人なるものも存在しません。大体、奴等の話す謎の言葉を聞けばおかしいと思うはずです。テレビの映像はすべて特撮で、最近では海外のニュースなどはCG合成によって作られています。たまに見かける外人はすべてアンドロイドです。コンピュータの発達により、日本語を話すアンドロイドが増えているようです。街を歩く外人を捕獲して調べたところ、ソニーと書いてありました。やはりソニーはあやしいと思っていました。

 いったい誰が私たちをだましているのでしょうか。これだけ大掛かりになると、もちろん個人では不可能です。実は日本政府そのものなのですが、何故我々をだます必要があるのかは次の機会に譲りましょう。

 後半は少々駆け足になってしまい、内容が理解できない方もおられたことでしょう。しかし、あまり詳しく知ってしまうと黒服の男達に記憶を消されてしまう恐れがあります。もし私と個人的に知り合う機会があったなら、その時は間諜への対策なども含めて詳しくお話したいと思います。

 それではみなさん、科学する心を忘れずに。


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