JavardryEditorの実行

インストール

 JavardryEditorはレジストリ等をいじくったりはしませんので、適当なディレクトリにぶち込んで実行し、不要になれば削除するだけです。

起動

 プログラム本体(classファイル)はJavadryEditor.jarです。以下のいずれかの方法で起動して下さい。なお、jarのファイル名は変更しても構いません(拡張子は変更しないで下さい)。

引数

 実行時の引数により、データチェックの有無等を指定することが出来ます。
 引数はJavardryEditor.exeでの起動の場合はJavardryEditor.iniの記述により指定します。その場合は「-jar JavardryEditor.jar -errorText -noCheck 1」などと記述します。

ウィンドウのサイズ

 Ver.0.362より、ウィンドウのサイズが少し大きめになっています。使用環境の解像度が低く、ウィンドウが画面に収まり切らずに不便な場合には、下記の「フォント、文字サイズの変更」にて、フォントサイズを小さくしてみて下さい。タイトルやメニュー部分以外は、使用フォントにより大きさをある程度調整しています。使用フォントにもよりますが、大体フォントのサイズが 8~16 くらいであれば、表示が大幅に崩れることもないと思います。標準サイズを12としていますので、ウィンドウが大きすぎる場合には、サイズを 8 か 10 にしてみて下さい。

フォント、文字サイズの変更

 実行環境によって、フォントの違いから表示がズレてしまうことがあります。基本的にWindows環境に合わせてありますので、その他の場合は、dataディレクトリ内にある fontSize.txt でフォントを指定して下さい。起動中には反映されませんので、fontSize.txt を書き換えた場合はJavardryEditorを再起動して下さい。
 フォントは等幅(固定幅)フォントでないと表示が崩れます。論理フォント名(monospaced)か、物理フォント名(MS Gothic, MS Mincho, IPAGothic, IPAMincho, VL Gothic 等)で指定して下さい。Linuxの場合、Java側の設定の問題によりフォントの指定がうまくいかないことがあるようです。一応の対策として、fontSize.txt と同ディレクトリに入れたTrueTypeフォント(拡張子がttfのファイル)を直接指定出来るようにしてあります。その場合には、Font = "ipag.ttf" などと、ファイル名を指定して下さい。
 文字サイズはズレが気になるようなら適当なサイズ(ただし2の倍数)を指定してみて下さい。
 デフォルトの指定は以下の通りです。

Font = "monospaced"
FontSize:12

 fontSize.txt の文字コードは UTF-8 にしておいて下さい。UTF-8以外にしたい場合は起動時の引数で文字コードを指定して下さい。

表記文字(文章)

 表示されるほとんどの文字(文章)は、内蔵のデータでは英語(風)の表記になっていますが、dataディレクトリ内に defaultMessage.txt があればそれを読み取り、その内容に応じた表記に変更されます。特にいじっていない状態ならば、最初から日本語の表示がされていると思いますが、それは日本語表記用の defaultMessage.txt が置かれているためです。defaultMessage.txt の変更は起動中には反映されませんので、defaultMessage.txt を書き換えた場合はJavardryEditorを再起動して下さい。なお、defaultMessage_eng.txt は、内蔵の英語(風)表記と同じ内容のデータです。使用する場合は defaultMessage.txt と差し替えて下さい。defaultMessage.txt を削除するだけでも内蔵の英語(風)の表記にはなりますが、あくまでも英語っぽい、英語風の表示というだけなので、ガチで英語版にしたい人は、defaultMessage_eng.txt を自分なりに修正し、defaultMessage.txt と差し替えるのがよいかと思います。
 面倒なので各設定項目の詳しい説明はしませんが、元データを見れば大体わかるかと思われます。
 defaultMessage.txt の文字コードは UTF-8 にしておいて下さい。UTF-8以外にしたい場合は起動時の引数で文字コードを指定して下さい。

 いくつか特殊な項目がありますので、以下に説明します。

ファイル(データの読み込み、保存、ゲームデータの生成、セーブデータの変換)

リストの編集

 エディタではいくつかのリストを編集することになります。上の例で言うと、左側の職業名が並んでいる部分がリストです。編集したいリスト項目(上では色の違う「0: 戦士」の部分)をクリックすると、そのリストの内容が表示されます。表示部分は、例では職業名、略称、出現条件、性別・性格・特性値の条件ですが、表示項目はリストにより異なります。リストの操作は以下の操作ボタンで行います。

 特性値・種族・職業・アイテム等のリストにおいて、add、delete、top、bottom、U、D、10U、10D等により項目の並び替えが発生した場合、項目に対応したコンボボックスや参照値も連動して変更されます。

フラグ

 ゲームの進行状況などを、0~9999 のフラグで管理出来ます。イベントの実行条件などの条件式において Flag[] で参照することが出来ます。フラグの変更方法は下記のフラグ操作を見て下さい。
 通常のフラグとは別に、下記のような特殊フラグが存在します。参照は FlagS[] で、操作は下記のフラグ操作を見て下さい。

壁存在フラグ、マップ踏破フラグ、隠し扉フラグ、施錠扉フラグ

 壁存在フラグは、壁・扉の有効・無効(有り・無し)を切り替えるフラグです。このフラグは、階ごとに 0~511 の整理番号をつけられた壁と扉に対応しており、true のときは有効、false のときには無効となります。初期値は true です。
 マップ踏破フラグは、行ったことのある座標を判別するためのフラグです。未到の場合は false、踏破(マッピング済み)の場合は true となります。初期値は false ですが、事前マッピング編集での設定によっては初期値が true となります。
 隠し扉フラグは、隠し扉2(外伝タイプの隠し扉)が発見済みかどうかのフラグです。このフラグは、階ごとに 0~511 の隠し扉用整理番号をつけられた隠し扉に対応しており、true のときは発見済み、false のときには未発見となります。初期値は false です。
 施錠扉フラグは、施錠扉が開錠されているかどうかのフラグです。このフラグは、階ごとに 0~511 の施錠扉用整理番号をつけられた施錠扉に対応しており、true のときは開錠、false のときには施錠となります。初期値は false です。
 フラグの変更方法は下記のフラグ操作を見て下さい。

フラグ操作

 フラグ操作は、城のイベント、ダンジョン内のイベント、ダンジョン(階)進入時、玄室警備モンスターを倒したとき、商店でアイテムが揃ったとき、呪文効果等で行うことが出来ます。書式は、フラグ・特殊フラグ・壁存在フラグ・マップ踏破フラグ・隠し扉フラグ・施錠扉フラグの番号と値をカンマで区切り、さらに複数指定するには<>で区切って記述します。
 フラグの番号は数字を直接記述するか、もしくは f[ ] と記述するとフラグ、s[ ] と記述すると特殊フラグ、w[ ][ ][ ] と記述すると壁存在フラグ、m[ ][ ][ ][ ] と記述するとマップ踏破フラグ、h[ ][ ][ ] と記述すると隠し扉フラグ、l[ ][ ][ ] と記述すると施錠扉フラグとなります。
 壁存在フラグの場合の指定値は、一つ目は 0~9 でダンジョン番号を、二つ目は 0~15 でダンジョンの階(0 が最低階)を、三つ目は 0~511 で壁・扉の整理番号を指定します。
 マップ踏破フラグの場合の指定値は、一つ目は 0~9 でダンジョン番号を、二つ目は 0~15 でダンジョンの階(0 が最低階)を、三つ目四つ目は 0~19 の数字で座標(x, y)を指定します。
 隠し扉フラグの場合の指定値は、一つ目は 0~9 でダンジョン番号を、二つ目は 0~15 でダンジョンの階(0 が最低階)を、三つ目は 0~511 で隠し扉の整理番号を指定します。
 施錠扉フラグの場合の指定値は、一つ目は 0~9 でダンジョン番号を、二つ目は 0~15 でダンジョンの階(0 が最低階)を、三つ目は 0~511 で施錠扉の整理番号を指定します。
 これらの指定数字は、ハイフンでの範囲指定が可能です。
 フラグの値は 0 が false、1 が true、2 で反転です。
 以下に例を示します。

 158,0<>0-9,1<>f[10],2<>s[0-1],1<>w[2][0][1],0<>m[0-9][0-15][0-19][0-19],0

 158番のフラグを false にします。
 0番から9番のフラグを true にします。
 10番のフラグを反転します。
 0番から1番の特殊フラグを true にします。
 2番ダンジョンの0番階の整理番号1の壁存在フラグを false にします。
 0番から9番ダンジョンの0番階から15番階のx座標 0 から 19 の y座標 0 から 19 のマップ踏破フラグを false にします。要するに、全マップ踏破フラグを false にします。

イベント等での画像表示方法

 一部のテキスト表示時(城のイベント、アイテムが揃ったとき、ダンジョン内のメッセージ、呪文封印トラップのメッセージ、ダンジョンイベントの最初のテキスト、ダンジョンイベントのメインテキスト、ダンジョンイベントの伝言板)に、画像を表示させることが出来ます。表示させるには、
 <img src="画像ファイル">
 <img src="画像ファイル" width="画像の幅(元サイズの高さを100としたときの幅)">
のどちらかで表示させたい画像を指定して下さい。画像はJavardryのgraphicディレクトリをルートとして、拡張子を省略して指定します。例えばgraphicディレクトリにあるtest.jpgという画像を表示させたければ<img src="test">、graphic/event/001ディレクトリにあるevent01.jpgを表示させたければ<img src="event/001/event01">です。画像の形式等については「Javardryの実行」にある画像の解説を見て下さい。
 画像のサイズはJavardryのウィンドウサイズが300*300のときが基準で、width未指定のときは100*100となります。高さは100固定ですが、幅は最大で200まで指定出来ます。ウィンドウサイズの変更に伴い、画像は表示時にリサイズされますが、用意する画像は通常で100*100、高画質は200*200くらいが目安です。もちろん、二つ用意するのが面倒なので400*200の画像一枚だけ用意とかで全然構いません。重くなるのが怖いだけです。(※ widthの値は元サイズの高さを100としたときの幅を指定して下さい。高さと幅が同じであれば指定は不要ですが、例えば200*100や400*200の画像を表示させたい場合にはwidthを200、100*200や200*400ならwidthを50、300*200や600*400ならwidthを150として下さい)
 画像の表示は、メッセージ表示枠内に行われます。文字が重なるのを避けるため、画像を表示させたときには、10行分が空欄になります。1ページは12行までですので、画像を表示させたときに一緒に表示させられる文章は2行分だけとなります。とは言っても、画像の表示はページごとに行えますので、必要なときにだけ表示させればよいかと思います。
 正直言って、書いてて自分でもわかりにくいと思うので、以下に例を載せておきます。
<img src="boxClose">
 目の前に宝箱がある。
<p>
「さあ、開けたまえ。べ、別に財宝を
与えると思わせておいて実はミミック
でしたとかそんなんじゃないんだから
ね!」
 うぜえ、と思いながら君たちは宝箱
を開けた。
<p>
<img src="boxOpen">


計算式

 各種の判定率などに、計算式を利用することが出来ます。一部を除いて、計算結果は整数型(-2147483648 ~ 2147483647)に修正されます。
 参照値の中には書き方を変更したものがありますが、大抵は過去の書き方でも問題ないようにしてあります。例えば、呪文無効化率の参照は pc.spellCancel から pc.sc に変更していますが、pc.spellCancel と書いていても内部で pc.sc に置換しているので問題はない……ハズです。

条件式

 イベントなどの実行判定(分岐)には、以下のような条件式を用います。基本的には上の計算式と同じで、結果が0ならfalse、0以外ならtrueと見なします。なお、計算結果は整数となりますが、計算中は少数も扱っているため、計算中は0.5などの値はfalseではなくtrueとして扱われますので注意して下さい。
 条件式は、以前はイベント等の実行判定文にしか使用出来ませんでしたが、今は大抵の判定率や判定文等で使用可能になっています。使用不能な場合であっても結果が0になるだけ(のハズ)ですので、まあテキトーに使ってみて下さい。
 計算式と同様にいくつか書式を変更していますが、大抵は以前の書き方でも問題ないようにしてあります。例えば、Item[ ] は AllItem[ ] に、PtNum[ ] は PtMemberNum[ ] に、PtNumP[ ] は pt.MemberNum[ ] に変更していますが、内部で置換され、得られる結果は同じになる……ハズです。