エディタ [職業]
「職業」タブでは、冒険者の職業(クラス)リストを設定します。最大36種まで設定することが出来ます。
- 職業名
職業の名称です。半角換算で20文字までです。
- 略称
職業の略称です。半角換算で4文字までです。
- 出現条件
職業の出現条件を条件式で記述します。冒険者の作成時や転職時には、この条件がtrueになるものしか表示されません。冒険者のデータをpcで参照出来ますが、冒険者の作成時にはレベル等のまだ決定していない値はすべて0になります。選べる職業は最低一つは必要なため、リストの一番上の職業は条件に関わらず表示されます(条件が無視されます)。なんらかのイベント後に選べるようになる特殊な職業などを設定するのに使えるかと思いますが、通常はtrueのままで構いません。falseにしておいて、アイテムのSP(スペシャルパワー)等でのみ転職出来る職業にする、というのも面白いかと思います。
よくありそうな出現条件として、転職時にレベルがいくつ以上必要という場合の記述例を上げておきます。例えば、レベルが13以上必要という場合には、"floor(pc.lv / 13) || ^pc.lv" として下さい。floor(pc.lv / 13) は、レベルが13未満の場合にfalse(0)となり、13以上ならばtrue(1~)となります。floor(pc.lv / 13)だけですと、転職時には問題ないのですが、冒険者の作成時に選べなくなってしまいますので、^pc.lv でorをとっています。^pc.lv はpc.lvの否定ですので、レベルが0(レベルが0になるのは作成時のみ)の場合にtrue(1)、レベルが1以上の場合にはfalse(0)となります。
- 条件:性別
各職業に就くための性別条件です。チェックの入っている性別でなければ、その職業には就けません。
- 条件:性格
各職業に就くための性格条件です。チェックの入っている性格でなければ、その職業には就けません。
- 条件:特性値
各職業に就くために最低限必要な特性値を0~999で指定します。条件なしの場合は最低値(通常は1。0の特性値を利用している場合は0)にしておいて下さい。setボタンをクリックすると、全特性値の値が一番最初の特性値の値になります。
転職時に必要な特性値は冒険者自身の特性値であって、アイテムによるボーナス分は含みません。
- AC修正
各職業ごとのAC修正値を計算式で指定します。冒険者のデータをpcで参照出来ますが、内部的な計算の都合上、pc.hit は使用出来ません。この修正値は種族による冒険者の基本ACに加算されます。例えばレベルに応じてACが下がるようにしたければ、floor(pc.lv / 3) * -1 などとして下さい。
- 命中修正
各職業ごとの命中修正値を計算式で指定します。冒険者のデータをpcで参照出来ますが、pc.hit は使用出来ません(pc.hit の値を決めるために使われる計算式のため)。命中判定をどのように設定するかで大きく変わるでしょうが、レベルが上がると命中しやすくなるようにする場合は、floor(pc.lv / 3) + 2 などとします。
- 攻撃回数
一度の攻撃で最大何回の攻撃が繰り出せるかを計算式で指定します。冒険者のデータをpcで参照出来ますが、pc.at、pc.at0 は使用出来ません。攻撃回数(計算結果)は1~99まで設定出来ますが、Wiz仕様にするならば ceil(pc.lv / 5) min 10 などとします。
- 素手による攻撃ダメージ
武器を装備していない時の攻撃ダメージ a D b + c の a, b, c それぞれを計算式で指定します。冒険者のデータをpc、攻撃対象のモンスターをtargetで参照出来ますが、各々の計算式内にダイスロールは使えません(計算実行時にダイスロール演算子が消去されます)。a D b + c (+特性値等による追加ダメージ) の計算結果がマイナスになった場合には、0に修正されます。また、キャンプ中等でダメージ値が表示される際には、攻撃対象がいない状態のため、モンスターの参照値はrankが1に、他はすべて0になります。Wiz仕様にするならば 2D2 ですが、レベルによりダメージが増加するというのも面白いかと思います。
最終的なダメージ値(ダメージ計算式 * 攻撃回数)が 99,999 を大きく超えないように注意して下さい(二桁くらい超えても大丈夫ですが)。
- 攻撃付加効果
攻撃時の特殊効果を、なし、ノックアウト、クリティカルから選択します。攻撃が成功(ヒット)したときに、特殊攻撃判定に成功すると発動します。
- 盗賊技能レベル
各職業ごとの持つ盗賊技能のレベルを-99~99で指定します。この値は、罠の回避・調査・解除などの判定に利用することを想定しています。なお、この値が1以上の場合、戦闘時に隠れる(及び待ち伏せをする)ことが出来ます。
- アイテム所持可能数
職業ごとの持てるアイテム数で、-99~99で指定します。この値は種族ごとのアイテム所持可能数と加算され、最終的には1~99に修正されます。
アイテムの最大所持数(種族と職業のアイテム所持可能数加算後の最終値)は、Wiz #1~#3の仕様ならば8ですが、装備品が多いシナリオならば増やした方がよいでしょう。また、「にもつもち」などという哀れな名前を付けられて酒場に放置される冒険者専用に所持数の多い職業を作ったり、あるいは何らかの事情により所持数が少なくなる(種族値よりもマイナスになる)職業というのも良いかもしれません。ただし、アイテムを多く所持している状態だと、訓練場でアイテム所持数の少ない職業に転職することが出来ませんので注意して下さい。
- アイテムの鑑定
アイテムの鑑定を出来る職業の場合には、この項目にチェックを入れて下さい。鑑定の成功率は「その他」タブで設定します。
- 呪文習得
各職業ごとの呪文習得について、各呪文系統ごとに設定します。開始レベルは初めて呪文の習得を出来るようになる冒険者のレベルで、レベル間隔は次の呪文レベルの呪文を習得出来るようになるまでに必要な冒険者のレベルです。
例えば、開始レベルが1、レベル間隔が4の場合、冒険者のレベルが1のときには1レベル呪文を習得でき、冒険者のレベルが5になると2レベル呪文の習得が可能になるといった感じに、以降、冒険者のレベルが4上がるごとに上の呪文レベルの呪文を習得出来ます。ただし、呪文は習得判定に成功しなければ習得出来ませんので、正確には習得出来る可能性がある、という意味です。なお、開始レベルとレベル間隔の設定可能値は0~9999です。
一応例を示しておきます。開始レベルとレベル間隔をカンマで区切っています。
- 0,0
呪文を習得出来ません。
- 4,2
冒険者のレベルが4のときに習得し始め、冒険者レベルが2上がるごとに上の呪文レベルの呪文を習得出来ます。
- 10,0
冒険者のレベルが10のときに、すべての呪文レベルの呪文を習得出来ます。
最低・最大呪文レベルは、0~10の数値で習得可能な呪文レベルの範囲を指定します。例えば、最低1最大3にすると呪文レベル1~3まで習得可能で、最低4最大7にすると呪文レベル4~7まで習得可能となり、最低1最大10にすると(呪文レベルは最大で10まで設定出来るため)特に制限なく呪文を習得出来ます。最大呪文レベルが最低呪文レベル未満(かつ0以上)の場合には、最低呪文レベルと同値に修正されます。いずれかの値が0の場合には習得開始レベルに関係なく、呪文を習得出来ません。ここで指定した呪文レベルの範囲から外れた呪文レベルの呪文は、他職業で習得する等して一つか二つ習得済みであったとしても、残りの呪文を習得することが出来ません。
- 解呪可能レベル
モンスターの解呪(ディスペル)が出来るようになる冒険者のレベルを0~99999で指定します。解呪を行えない職業は0にしておいて下さい。解呪の成功率は「戦闘」タブで設定します。
- 解呪有効タイプ
解呪が有効なモンスターのタイプを指定します。Wiz仕様ならば当然不死系のみなのですが、職業により悪魔系を解呪出来るなどというのも面白いかと思い設定出来るようにしてみました。
- 解説文
各職業の解説文を入力します。checkボタンをクリックすると、実際に表示される改行処理が行われた文章がテスト表示されます。表示は最大で半角換算26文字(禁則処理用の半角2文字分含む)*16行です。
- HP
各職業ごとのHP(最大HP)を計算式で指定します。冒険者のデータをpcで参照出来ます。HPの計算式は通常、1D10 * pc.lv などと、自身のレベルに応じた値になるようにしておくのですが、レベルアップ時のHPの上昇の仕方が少々わかりにくいかと思いますので、以下で説明しておきます。
計算式が 1D10 * pc.lv であるとして、冒険者の作成時の最大HPは、ここで設定するHPの値そのままになります。最初のレベルは1ですので、1~10です。レベルアップしてレベルが2になったとき、HPの計算式の結果は、1D10 * 2 ですから、2~20(2, 4, ... 18, 20)になります。この値が現在の最大HPより大きい時には、この値がそのまま新しい最大HPになります(差し引きした分が上昇します)。例えば、レベル1のときの最大HPが5で、レベルアップしたときのHPの計算結果が10であったなら、最大HPは5上がって10になります。
レベルアップ時のHPの計算結果が現在の最大HP以下の場合には、最大HPが1だけ上がります。例えば、レベル1のときの最大HPが8で、レベルアップしたときのHPの計算結果が6であったなら、最大HPは1上がって9になります。
- レベルアップ必要経験値
各職業ごとのレベルアップに必要な経験値を計算式で指定します。冒険者のデータをpcで参照出来ますが、pc.gm[ ] は使用出来ません。また、ランダム性を排除するためにダイスロールは使えません(計算実行時にダイスロール演算子が消去されます)。ここで指定するのは累積経験値であって、各レベル間の必要経験値ではありませんので注意して下さい。例えば、レベルが1から2に上がるのに必要なレベル間経験値が100、2から3に上がるのに必要なレベル間経験値が500であった場合、レベル1のときのレベルアップ必要(累積)経験値は100、レベル2のときのレベルアップ必要(累積)経験値は600となります。800 * floor(1.64 pow (pc.lv min 14)) + 800 * 284 * (pc.lv max 14 - 14) とすると、外伝#1~#3の戦士の必要経験値に近い値になります。
次のレベルに上がるのに必要な経験値が計算されるのは、レベルアップ時、種族変化時、職業変化時等です。計算式には冒険者のHP等の変化しやすい値を用いることも可能ですが、その場合には、必要経験値の計算をする際のHPの値が使われるだけで、HPが変化する度に必要経験値が変化するわけではないことに注意して下さい。
- 汎用修正値
各職業ごとの汎用修正値を計算式で指定します。冒険者のデータをpcで参照出来ますが、pc.gm[ ] は使用出来ません。修正値の名称は、シナリオ製作者が各修正値を識別するためにつける名前で、ゲーム中には利用されません。
この汎用修正値は、職業ごとの違いを出すために使うことを想定しています。例えば0番の修正値を、魔法使いなら3、司教と侍なら2、その他を1にしておいて、攻撃呪文のダメージ値の倍率として使用すれば、職業ごとに呪文の威力を変えることが出来ます。そんな感じで、冒険者のデータを参照出来る判定などにおいて利用してみて下さい。