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駄作屋ボブの憂鬱

16. ゲームがやりたい、ッスか?
ジョニー:このシナリオつまらねえよな。
ボブ  :な、なんスかいきなり! 危うくお茶を吹き出すところだったッスよ。
ジョニー:わりいわりい。いや、なんつうかよ、改めておめえの新作シナリオをやり直してみたんだが、これが全然面白くねえんだな。
ボブ  :まあ兄貴の趣味には合わないかもしれないッスけど……。
ジョニー:いやあ、趣味っつうかなんつうかよ、ゲームじゃねえんだよな、これ。ただの読み物だよなあ。
ボブ  :今回は読み物系に挑戦してみたッスよ。
ジョニー:読み物系ねえ……。読み物系ってことはよ、そりゃまあ音楽だの効果音だの視覚的な演出だのは出来るが、要は小説だろ?
ボブ  :まあ、そうッスねえ。
ジョニー:だったら話がつまらなかったらもうアウトだよな。
ボブ  :うぐ、ま、まああまり面白くはないかもしれないッスけど、たまにはこういうシナリオがあってもいいじゃないッスか。
ジョニー:俺はいらねえ。
ボブ  :あうち。
ジョニー:いや、別に俺だってよ、読み物系のシナリオを否定しようってんじゃねえんだよ。内容が面白ければそりゃあ構わねえさ。だがなあ、俺はゲームがやりたいからCWをやってるんであって、素人の書いたクソつまらねえ小説を読みてえわけじゃねえんだよ。CWのシナリオなんてのは基本的にはどれも素人が作ったもんだからよ、そりゃあ出来の悪いものもあるやな。それは別にいいんだよ。拙いゲームなら俺はまあ喜んでとは言わねえがプレイさせてもらうさ。だがな、ゲームに見せかけた小説を読まされるのは勘弁願いてえなあ。
ボブ  :だったらやらなきゃいいじゃないッスか。
ジョニー:そう言うけどよ、実際やってみなきゃゲームになってるのかどうかわからねえし、読み物系つっても極まれに面白いものもあるからな。なかなか難しいだろうよ。
ボブ  :じゃあどうしろって言うんスか。
ジョニー:どうしろっつうかよ、小説なら別にCWで作るこたねえだろ。読みやすいとは言い難いし。サイトにでも載せりゃいいじゃねえか。でなきゃよ、VNエンジンででも作りゃいいだろ? あれならゲームでなくただの読み物だって問題はねえだろ。その方が自然じゃねえかい? どうしてVNにしなかったんだ?
ボブ  :それはやっぱりVNなんかだと文章力が足りないから見劣りしちゃうッスよ。
ジョニー:CWだと見劣りしねえのか? はっきり言ってすっげえ見劣りしてるぜ?
ボブ  :そうかもしれないッスけど、でもCWシナリオにすれば結構プレイしてくれるんスよ。サイトに小説として載せたり、VNとして作って公開するよりは見てもらえるッスから。
ジョニー:ははあ、つまり内容にまったく自信がないし、CWのシナリオにしたいわけでもないが、小説として公開するよりは見てもらえそうだということでCWシナリオにしているわけか。
ボブ  :大体そんなとこッス。
ジョニー:ははあ、なるほどねえ。ゲームを作る気がハナっからないわけかぁ。そうかぁ。いやあなるほどねえ。はっはっは。
ボブ  :あ、兄貴?
ジョニー:はっはっはっはっは。
ボブ  :だ、大丈夫ッスか?
ジョニー:いやあ、あはははははははは。
ボブ  :兄貴!?
ジョニー:あはははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは…………
ボブ  :あにきぃーーーー!!

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