ボブ　　：あ〜にきぃ〜！　ジョニーの兄貴ィ〜！
ジョニー：今日はなんだ、ボブ。
ボブ　　：ちょっとこの戦闘をやってみて欲しいんスよ。
ジョニー：戦闘だけか？
ボブ　　：ちょっと実験的に作ってみたんス。
ジョニー：ふむ、じゃあやってみるか。
ボブ　　：ドッキドキッス。
ジョニー：……なあボブ、暗殺使うと「俺を暗殺しようなどとは片腹痛いわっ！」とか言われるんだが、こいつは何者だ？
ボブ　　：盗賊団のボスなんス。
ジョニー：で、なんで暗殺が無効化されるんだ？
ボブ　　：いやあ、前にキーコードを利用しろって言ったじゃないッスか。だからちょっとやってみたんスよ。これぞまさに一を聞いて十を知るってやつッスね。
ジョニー：それは感心だが、今はそれより何故暗殺を無効化されなきゃならんのかということが聞きたいんだがな。
ボブ　　：え？　そりゃあ兄貴、盗賊だからッスよ。
ジョニー：ほう、じゃあ何か？　剣士には剣技が通用せず、魔法使いには魔法が効かないってわけか？
ボブ　　：それは変ッスよ。
ジョニー：暗殺無効化は変じゃねえのかよ。
ボブ　　：それは……魔法も無効化されることがあるじゃないッスか。あれと一緒ッスよ。
ジョニー：そりゃあれだろ、結界が張ってあって双方の魔法が無効とか、そういう設定んときだろ？　ただ盗賊のボスだって理由で暗殺効かねえのかよ？
ボブ　　：いやあ、でもなんか効かなそうじゃないッスか？
ジョニー：なんでだよ。
ボブ　　：だって暗殺ッスよ暗殺！　盗賊とかは自分が暗殺得意だから、なんか食らわなそうじゃないッスか。
ジョニー：だったら剣士だって剣技食らわねえだろ。魔法使いは魔法食らわねえだろ。
ボブ　　：うぐう。
ジョニー：大体おめえ、戦闘中に暗殺もクソもねえだろ。通常時に忍び寄ってブッスリってのはそりゃ暗殺だろうが、戦闘中に使う場合はスキをついて攻撃するってイメージじゃねえのか？
ボブ　　：そ、そうかもしんないッスけど、きっと忍び寄るのを察知して避けてるんスよ。
ジョニー：きっとってなんだよきっとってよ。まあいい。これは好みも多分に絡むからどうでもいいっちゃあいいんだが、俺はどうも納得がいかねえんだ。おめえが言ったように、盗賊だからこそ気が付きやすいってのはあるだろう。それはいいんだ。だがな、だからって完全に無効化されちゃあたまらねえんだよ。狭い通路で戦ってるとか、一対一の戦闘だとかってんならいいんだが、乱戦の場合に確実に気がつくかつったら、そんなうまい話はねえだろ？
ボブ　　：う〜ん。
ジョニー：だからよ、当たる場合もあれば無効化される場合もあるって感じでよ、盗賊だから避けやすいっつう程度がいいんじゃねえかと思うわけよ。
ボブ　　：う〜ん……。
ジョニー：なんだよ、納得いかねえか？
ボブ　　：兄貴の言うことはわかるんスけど、強力な攻撃を無効化させたいって意図もあるんスよね。
ジョニー：ああ、それはあれだろ、暗殺が一撃必殺と同一視された時代の話だろ。今じゃあ暗殺たって戦闘中に使う限りは通常の攻撃スキルの類だっつう認識が広まってるからな、気にする必要はねえだろ。
ボブ　　：でも、実際強力なのがあるじゃないッスか。
ジョニー：そいつはおまえさんが気にすることじゃねえよ。店シナリオを作るやつが気をつけるべきことなんだ。暗殺の一撃の解説には確かに致命的な一撃って書いてあるけどよ、実際の威力は他のスキルと比べると致命的ってほどじゃあねえだろ？　リューン準拠にするんだったら、当然暗殺系スキルだからってやたら強力なのを作るはずがねえのさ。いくら数値隠蔽だからってよ、作者まで解説を読むだけで威力を確認しなかったらホント無茶苦茶になっちまうからな。
ボブ　　：うむむ、じゃあ気軽に無効化したりはしない方がいってことスかね。
ジョニー：まああんまりうるさく言ってもしょうがねえんだけどよ、そういった部分も良く考えてみた方がいいんじゃねえのかっつう話さ。短絡的に無効化しちまうよりは厚みが出るしな。
ボブ　　：なんて言うか、ホント細かいッスね、兄貴。
ジョニー：気になったことをその場その場で言ってるだけだ。だから忘れねえようにちゃんとメモっとけ。
ボブ　　：わかったッス。ええと、暗殺は無効化するな、と。
ジョニー：無効化するなとは言ってねえよ。状況によっては完全無効化でもいいだろうし、ランダムで無効化するときとしないときとか作ってもいいやな。
ボブ　　：ええと……すいません兄貴、もう一度お願いするッス。
ジョニー：何度も同じ事言わせんなッ！　ちゃんと聞いとけぇええ！！
ボブ　　：うひゃん。