卒業（修了）前にもう一回ぐらいやっとくか。そんな単純な理由で今回のラーメン愛好会は企画された。もちろんどんなラーメンを作るかも決まっていない。当ホームページの掲示板等でいくつかのアイディアを投稿してもらったが、どうも一つに絞ることが出来ない。何度か検討を重ねた結果、ココアを用いたラーメンを作ることに決定した。どうせまた食えないラーメンが出来上がるんだろうよ。

集結した我々は、我らが料理長たる狂介君（仮名）に全てを託した。いつも通りにインスタントラーメンのスープをココアにするだけというおおよそ料理とも呼べないシロモノである。まるでココアに麺をぶち込んだかのようなそのラーメンの姿に食欲を催す者がいるとは到底思われない。そこで、上にヨーグルトを乗せてみることにした。

いやいや、どう見てもまずそうっつうか食えねえだろコレ。なあこの野郎！！　などと喚きつつもとりあえず口にすると、これが意外と食える。皆も食ったが同意見のようだ。今までで一番食える。なんてことだ！！　我々はとうとう食えるラーメンを作ってしまったのか！？　って、ラーメン愛好会の目的って何なんだろうなぁ？　このラーメンはもちろんうまくはないが、ラーメンとココアは意外と合うように思う。ちゃんと真面目に試行錯誤して作れば、うまいココアラーメンも夢ではないかもしれない。俺達はやらないけどな。

もう昼なので腹も減ってきた。よ〜し、もやしラーメンでも作るか。しかし、冷蔵庫にはもやしがない。しょうがねえ、燃やしラーメンにするか。アルコール（酒）に麺をぶち込んで火を付ければ燃やしラーメンだぜガハハ。

お〜、酒ってホントに燃えるんだな〜。なんて言ってる場合じゃねえ！　燃えてるんだぞ？　火事になったらどうするんだこのボケナスがぁあああ！！！！　って火を消したら当然のごとく麺が焦げてやがる。こんなもん食えるかぁぁああああ！！！！

　当然食えやしないので、またしても庭に埋めることに。いや、一人暮らしならいいんだけども、親に見られたくないだろ？　食べ物を粗末にしちゃあいけねえぜ。

　我々に素晴らしい処理方法を教えてくれたロシア人に感謝しつつ、ラーメンの残骸を埋める。今後ラーメン愛好会がどうなるのかは会長である俺にもわからないが、少なくともこのメンバーでやるのはこれで最後であろう。結局最後までロシア人から離れることが出来なかった。我々は埋め終わった後の土を踏みしめながら、春の到来を告げる生ぬるい風を感じていた。