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フリーゲーム紹介 - [RPG]

Succubus Quest
[作者] CIVMIT [サイズ] 2.4MB
[DLサイト] サキュバスクエスト ダウンロードページ
 RPGツクール2000製の18禁RPG。苦闘の末に魔王を倒した勇者であったが、これまで魔王により抑えられていた夢魔の侵略が始まってしまい、勇者は魔王の跡を継いで、剣や魔法では倒せない夢魔達をセックスバトルで倒していくという内容。セックスバトルといっても基本的にはツクール2000の通常の戦闘なのであるが、イクかイカされるかという勝負のため、相手の性感帯を見極めて効果的に責め、いかに相手に快感(ダメージ)を与えるかという戦闘になっており、状態異常が「恍惚」「拘束」「敏感」になっているなど、見方をかえるだけで新鮮に感じられるのが面白い。
 セックスバトルという一見馬鹿馬鹿しい(実際に馬鹿馬鹿しいが)システムのため、ネタ系のRPGかと誤解されるかもしれないが、ストーリー自体はシリアスなもので、名作・良作というには厳しいものの、ごく普通のRPGとして楽しめる作品でもある。ただ、個人的に気になった点があり、主人公(勇者)は夢魔にさらわれた恋人を救うため(もちろん世界を救うためもあるが)に戦っているのだが、オープニングは魔王を倒すシーンから始まり、その後すぐに恋人がさらわれてしまうため、恋人とどの程度の関係であったのか、あるいは恋人がどのような人物であるのかがイマイチわからないのである。もちろん、魔王を倒す際に共に戦っていた女魔法使いであるというのはわかるのだが、それ以外の情報が非常に乏しい。話の展開上、そういったシーンや説明を入れるのは難しいかもしれないが、主人公の主な戦う動機となる点であるので、そこはやはりしっかりと描く必要があると思う。RPGツクールXPでリメイクをするつもりのようなので、その際にはその点には注意をして欲しいものだ。……いや、そんなことをここに書いてもしょうがないが。
 ドラクエ的なファンタジーの世界で繰り広げられるセックスバトル。そんな一見、というかあからさまに馬鹿馬鹿しいゲームに興味を持ったら、一度プレイしてみてはどうか。ただし、拾い物のエロゲ画像が使用されていたりするので、18歳未満はプレイ禁止で。(2004/8)
LADY PEARL
[作者] 紫部唯 [サイズ] 11.9MB
[DLサイト] ALICE WEB <LADY PEARL OFFICIAL WEB SITE>
 RPGツクール2000製の、伝説の宝珠「レディパール」を求めて愉快な仲間たちと旅をするというキャラクター重視RPG。ストーリーはごく平凡なもので、二、三時間で終わる話を十数時間に渡って引き伸ばしているためグダグダ感が漂うが、事あるごとに各キャラクターが活き活きと動いたり(行動したり)話したりと、個性的なキャラクター達の動きや会話を楽しむRPGとして、大いに成功している作品と言える。ストーリー的に不要なキャラが多いことや、パロディ的な(というよりパクリな)セリフが多いのは正直どうかと思うが、個性溢れるキャラ達を眺めて楽しむという点からすれば、さほど問題にはならないのだろう。
 各キャラクターに数種類の顔グラフィックが用意されるなどのグラフィック面はもちろんとして、全体的に丁寧に作られており、また、街と街、街とダンジョン間の移動は街道を歩くかのようなワールドマップになっているのだが、そのマップ上ではエンカウントしないなど、プレイのしやすさにも気を使ってある。別行動のパーティーでのプレイ時に、街の住民の反応がおかしい場合があったりと、時折、キャラクターや視点の多さを持て余し気味な点も見られるが、全体としての評価を下げるには至らないレベルである。なお、RPGツクール2000では、無理矢理にオリジナルの戦闘を作らない限りはどれも大差のない戦闘になってしまい退屈に感じるものだが、このゲームでは、レベルがあがっても劇的には強くならず、丁度良い戦闘バランスが保たれているので、余程ツクール2000の戦闘が嫌いだというのでなければ、戦闘に関しても充分に楽しめると思う。
 硬派なRPGも良いが、たまにはこういった力を抜いて楽しめる類のキャラクター重視のRPGをプレイしてみるのも悪くないと思うので、興味のある人は一度手をつけてみてはどうだろうか。(2004/8)
水色の塔
[作者] 犬と猫 [サイズ] 5.2MB
[DLサイト] 犬と猫
 NScripter製のノンフィールド型ダンジョン探索RPG。「晴れたり曇ったり」という、海洋都市イシュワルドを舞台にしたシリーズ物の第一弾。魔物退治の依頼を受け、三十階の塔を攻略するというもので、探索スロットの数値により、上層への階段やアイテムの発見、魔物との遭遇が起きる形になっている。グラフィックが綺麗なことや、操作方法やゲームシステムが簡潔である点から、非常にとっつきやすいゲームである。しかし、この手のゲームとしてはやり込み要素に薄く、例えばアンディーメンテのノンフィールド型RPGに慣れた人などには物足りなく感じてしまうだろう。ゲームバランスが悪いわけではないと思うが、ユーザフレンドリさを意識しすぎたせいか、大味なゲームになってしまっているように思われる。また、操作方法がわかりやすいのは良いのだが、簡略化出来そうな冗長部分が多々存在することや、メッセージスキップの使い勝手が悪いことなど、何度も同じことを繰り返すゲームとして考えると、その辺りにはどうしても不満を感じてしまう。
 とはいえ、良く作られた良作には分類されるであろうし、なによりそのとっつきやすさは高く評価されるべきだと思うので、興味のある人は一度プレイしてみるとよいかもしれない。(2004/5)
ラブリーポリス・トリクーガ〜遠い約束〜
[作者] アンディー・メンテ [サイズ] 1.6MB
[DLサイト] あばたえくぼ
 RPGに求める面白さというのは人それぞれだが、戦闘による経験値稼ぎ(レベル上げ)、技能や魔法などの習得・習熟、隠し要素の発見、そしてアイテム集めなどに代表される、「やり込み」部分に惹かれる人は多いと思う。このゲームは、そんなやり込み要素を抽出したかのようなRPGである。探索ボタンを押すことで、アイテムを発見したり、NPCと出会ったり、次に向かう場所(ステージ、とでもいうべきか)を発見したり、店を発見したり、能力アップや回復が行われたり、ボスのいる場所を発見したり、敵と出会って戦闘をしたりと、様々なことが起きる。店に行ったり他の場所に移動したりする以外、基本的にやることは、この探索ボタンを押すことだけだ。時間をかけてフィールドを歩いたり、お使いイベントをこなしたり、複雑なダンジョンを攻略したりすることはない。かといって、探索ボタンを連打していればよい、という単純な内容ではなく、例えばアイテムは400を超える数があり、コンプリートするには探索で発見するだけではなく、敵から盗んだり奪ったり、あるいは敵をアイテム(カード)に変化させたりと、やり込み部分を好む人にとっては嬉しい(であろう)配慮がなされている。新規ステージに移動する度に(意図的なのか本気なのか不明な)かなり痛い電波系シナリオが垂れ流されるが、ゲーム内容との関係が不明であるし、知らなくてもまったく問題がないので無視するのが得策であろう。
 やり込みにあまり興味がないので私はあまり楽しめなかったが、ストーリーも、冒険も、ダンジョン探索もいらない、とにかくレベルを上げたりアイテムを集めたりしたいという人にはお勧め出来るゲームだと思う。壮大さや感動を提供しようと気張って失敗しているようなゲームとは違い、市販ゲームではなかなか作れないような、一つの(あるいは少数の)面に特化したこういったゲームこそ、フリーゲームらしいゲームであると言えるのではなかろうか。(2003/5)
赤のクロニクル
[作者] ウメハラ [サイズ] 3.5MB
[DLサイト] 赤のクロニクル
 ASCIIのRPGツクールで作られた作品。魔法が非常に珍しい世界で、急に魔法を使えるようになった少年が、自分の母親を探す旅にでるというもの。シナリオの展開は一昔前のRPGによくあったようなタイプで、期待を裏切らないと思う。
 演出の点でいくつか不満があるが、それは恐らくRPGツクールの問題なのだろう。他の部分の作り方からすると、作者はツクールの仕様の所為で仕方なくそうせざるを得なかったと受け取れる部分がいくつかあった。その辺は仕方がないと思うのだが、今少しエンカウント率を下げて欲しかった。ま、それは私の我侭であろう。ニ・三歩歩くごとに敵に遭遇するRPGよりは全然マシである。
 実はフリーのRPGをまともにプレイしてクリアしたのはこれが初めてである(はず)。なんと言ってもRPGはクリアするのに時間がかかるので、不用意に手を出してクソだったときに泣くに泣けないからだ。その点、このゲームは大傑作とまでは言わないものの、時間をすっげえ無駄にしたぜこん畜生とはならないほどにはよく出来ている。安心してプレイして欲しい。(2000/??)

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